日々のつぶやきです
「しっかりした家でよかったな じゃなきゃ今頃大変なことになってたかもな」
俺は意味がわからず たぶん相当嫌な顔をしてたと思う 奴は苦笑いをして弟を覗き込んだ
「で?どうやって連れて来ちゃったわけ?」
弟はもうだいぶ落ち着いたみたいだったが その質問の意味がわからないみたいで怪訝な
顔をしていた しばらくして怒りが甦ってきたみたいで
「知らねーよ 連れてくるってなんだよ お前誰だよ」
と毒づいた その辺でやっといつもの弟に戻ったので 俺は何があったのかを尋ねた
だが弟にも何が起こっていたのかよく判っていないみたいで 電話で聞いたのとあまり
変わらない答えしか得られなかった 曰く夜携帯が何度も鳴って取ろうとするたびに切れる
しかも非通知で イライラしてるうちにたまたま繋がって 変な女の声がしてその後
チャイムが鳴ったらしい
見に行ったが誰もおらず気味が悪くなって布団に入ったら 窓の外に何かの気配が
し始めたらしい 俺の家の周りは防犯用に砂利が敷いてある 誰かがいたならその音が
するはずなのに 何の音もなくただ気配だけがしてて そのうち犬みたいなハッハッと
息の音がし始めて パニックになり始めた頃に俺からの電話があったらしい
そこで 電話を代わった奴がそいつだと気付いたらしくまた怒り出した
「大丈夫とか言って全然大丈夫なんかじゃなかったよ! 窓とかコンコン叩くし いつまで
たってもいなくなんねーし! なんなんだよあれ!」
奴はまくし立てる弟をまあまあと制し しれっとした顔をして
「窓開けなくてよかったな 開けてたらお前 今頃ただじゃ済まなかったかもしれないぜ?
それに朝になったらいなくなったろ?」
そう言われて弟は言葉に詰まったようだった 恐怖が甦ったのか俺のシャツを強く
掴んでいる そんな弟を見て奴はどっかり腰を下ろした
「一応家の周り見てみたんだけど確かに何かいたね さっき言ってた犬と女 あ
今はいないぜ? 諦めて帰ったみたいだ お前最近犬とか見なかった?」
見なかったかと言われても 近所には犬を飼ってる家なんてたくさんある おのずと見る
機会はある 弟もそう言ったが そこでふと思い出したらしく ぼそっと
「学校の帰りに犬の死体を見た」
と言った この辺は割と田舎で山の近くではよく動物を見かける 最近では野良犬も
増えていて たまに車に撥ねられた死体を見かけることがあった だがそれもまれとは
言えよくある事だった その時も弟は
「嫌なもん見ちゃったな」
くらいの気持ちだったらしい
「その犬ってさ 黒くてでっかくなかった?」
奴が言うと弟は恐る恐るうなづいた
「でさ そこって前に人死んでねぇ?女」
それには俺がうなづいた 確かに弟の通学路では何年か前に交通事故があった 改めて弟に
その犬の死体のあった場所を聞くと まさに同じ場所だった
続く・・・・・・・・・・・・
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